沖縄本島には沖縄県以外の46都道府県の慰霊碑が存在しています。
戦った部隊の出身者は全国に及ぶので、46都道府県の慰霊碑が建立されました。
実はほとんどの慰霊碑は糸満市米須の「平和記念公園内」にあるのですが、一部の県の慰霊碑や今回紹介する山形県の「山形の塔」は、各県出身者で構成した部隊の関連した場所に建立されました。
山形県民で構成された「第32連隊」
「第32連隊」の動きについてはまた、詳しく別の項で紹介しますが、屈強な精鋭部隊で沖縄戦終結後も降伏せず、ゲリラ線を展開していたようです。
そのような「第32連隊」が軍旗を奉焼した場所に、建立されたのが「山形の塔」です。
✔️合わせて読みたい
解説:奉焼
軍旗は天皇陛下か天皇から直接手渡しで授けられる極めて神聖なものであり、また天皇の分身であると認識され、たいへん丁重に扱われため、敵の手に渡さないようにと、焼却処分すること。
「第32連隊」の終焉の地に建立された「山形の塔」
「山形の塔」はのどかな風景が広がる、糸満市真栄里にあります。周辺に「白梅の塔」や「バックナーの慰霊碑」、「第32連隊」の終焉の地もあるのでこのあたりは激戦地だったのでしょう。
✔️合わせて読みたい
✔️合わせて読みたい
ここに納骨はされていませんが、説明板には
「この塔は沖縄(七七六柱)をはじめ海外諸地域において戦没された山形県出身者四万余柱の諸霊を祀ってあります」と記載があります。
その案内板の裏には「第32連隊」が軍旗を奉焼した壕が残っておりますが、柵で囲まれており、入ることはできません。上から覗くと、壕の入り口が見えないので、結構深い場所にあるのがわかります。
慰霊碑自体は案内板から敷地内に入ると直ぐ現れます。とても大きいので直ぐにわかるかと思います。
現在は山形県から委託を受け、平和記念公園を管理している「公益財団法人沖縄県平和祈念財団」が管理しているので、敷地内はとても整備されています。
管理がしっかりされている慰霊碑は、とても整備され、見学・慰霊に訪れやすいですが、私がいたパラオや他の国にある太平洋戦争関係の慰霊碑は、長い年月であまり整備されておらず、中には朽ち果てているものもあると聞きます。
慰霊碑の整備方法も今後の課題と言えるでしょう。
話はそれましたが、沖縄にある「県の慰霊碑の一覧」は平和記念公園のホームページから見ることができます。
外部リンク 平和記念公園のホームページ「県の慰霊碑一覧」
沖縄に来られた際には、ご自身の出身の県の慰霊碑を訪れ、是非平和を祈るのはいかがでしょうか。
「山形の塔」
- 住所
- 沖縄県糸満市真栄里1789
- 駐車場
- 坂を下った先にある「白梅の塔」にあり