
都会の真ん中にも激戦地がありました。
那覇市「おもろまち」 周辺はモノレールが通り、高層マンションが建ち並び、DFSには観光客が足を運ぶ。
1日中賑わっているこの華やかな町も沖縄戦時には戦場となりました。
「おもろまち」周辺の丘は「嘉数高地」や「前田高地」同様、日本軍司令部のある首里を守る防衛ラインでした。
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現在の「メインプレイス」のショッピングセンター近くに、大きな貯水タンクがある小高い丘があります。当時この丘を日本軍は「安里52高地」アメリカ軍は「シュガーローフの丘」と呼んでいました。
シュガーローフの意味
攻撃を担当した大隊長がその丘の形を見て砂糖菓子(シュガーローフ)のようであったことから命名されたとされてといわれている。※諸説あり
アメリカ軍は「シュガーローフ」一帯をおさえることで、那覇への侵攻と首里の背部に出ることができます。逆に日本軍は「シュガーローフ」を取られると、首里防衛がきびしくなります。
「シュガーローフの丘」を巡って沖縄戦一の激戦となりました。
「シュガーローフの丘」は戦闘が行われた1週間で11回も占領主を変えるほどの激戦でした。

5月18日にアメリカ軍は「シュガーローフ」一帯を占領しました。
この戦いでアメリカ軍は、2662名の死傷者を出したと言われています。日本軍の損害は統計がないため明らかではありませんが、かなりの数の死傷者が出ていると思います。
ひっそりと残る「シュガーローフの戦い」の碑

現在は貯水タンクの上にひっそりと冒頭画像の案内板があります。都会のど真ん中にある激戦地の跡。
すぐ目の前には華やかな都会の町が広がります。
その対照的な光景に、ここが激戦地だったということが風化してしまうのではないかと思ってしまいます。
今の平和に感謝しつつ、次世代に繋げていきたいです。

貯水タンクから首里方面を見ると、凄い近いことが分かります。この後本格的に首里周辺での戦闘が始まってくるのです。
【シュガーローフ】
- 住所
- 沖縄県那覇市おもろまち1丁目6
- 駐車場
- なし